Working methods

IT・Web業界での働き方の選択

エンジニア、デザイナー、企画を経験した家泉恭介さん。遠回りでも無駄はないキャリアの選び方

2021.11.12

Webクリエイターは、デザイナーからプロデューサーに転身するなど、キャリアチェンジすることができます。しかし、キャリアチェンジは難しいと感じたり、次の一歩をどのように進めばいいのか分からず、悩む人も多いようです。

エンジニア、デザイナー、企画など、独自のキャリアパスを歩んでいる家泉恭介さん。現在は、システムエンジニアとして働いていますが、アートディレクターとして期待されています。
そんな家泉さんに、経験を活かしながら、ステップアップする方法をおうかがいしました。

家泉恭介さん

家泉 恭介さん

正社員
システムエンジニア

経歴
新卒で勤めた会社を退職後、職業訓練校でプログラミングを学び、システム開発会社に勤務。エンジニアとして4年間働きながら、デザイン学校へ通う。システム開発会社を退職し、Web制作のフリーランスとして、6年間働く。その後、絵具メーカーのデザイナーで派遣社員として勤務し、企画も担当。派遣期間終了後、テレビ局のデータ放送の会社で、システムエンジニアとして就業。半年間の紹介予定派遣を経て、現在は正社員として、デザインや企画も担当。

エンジニアとして学んだ、勉強とコミュニケーションの大切さ

―― 職業訓練校で、プログラミングを学んだ理由は?

25歳のとき働いていた会社が経営不振になり、退職。Webに興味がありましたが、当時は学べるところが少なく、職業訓練校でプログラミングを学びました。就職に有利と聞き、国家資格の基本情報技術者試験を取得。その後、システム開発会社で働き始め、生命保険会社の保険システムなどのプロジェクトに参画しました。

―― 未経験でエンジニアになって、いかがでしたか?

勤めていたシステム開発会社では、プロジェクトごとに集団面接があり、担当する業務が決まりました。面接のときに、UMLやXMLについて聞かれることが多かったです。そのため、UMTP UMLモデリング技能認定試験と、XMLマスターの資格を取得。面接官に勉強したことをアピールしました。100時間勉強したと言っても、信じてもらえるかわかりませんが、資格があれば勉強した証明になります。

―― 働きながら、資格を取得するのは大変では?

リーマンショックで、仕事が減った時期でした。そのため、空いた時間を利用して、勉強していました。それに、会社の福利厚生で、資格の受験料が1回目は会社負担だったんです。2回目以降は自己負担だったため、1回で合格できるように勉強しました。

―― 資格を取得後は、順調に業務が進みましたか?

勉強したから、分かることが多くありました。でも、エンジニアは資格を取得したら終わりではありません。分からない言語や技術は、配属先で積極的に質問しました。すると「向上心がある」と評価され、質問以上のことも、細かく教えていただき、ありがたかったです。

―― エンジニアとして、スキルアップ以外に意識されたことがあるそうですね。

プロジェクトは3ヶ月~1年半などさまざま。そのたびに、チームメンバーが入れ替り、人間関係の構築が必要です。毎回、積極的に話かけて、チームの雰囲気をよくするように心がけていました。その姿を見て、次のプロジェクトへお声がけいただくことも。
エンジニアは、スキルアップも大事ですが、コミュニケーションも重要だと思いました。

デザインを学び、フリーランスに転身

―― デザイン学校に通ったのは、なぜですか?

もともと、デザインに興味がありました。そこで、システム開発会社の安定した収入があるうちに、勉強しようと思ったんです。デザイン事務所が開催するデザイン学校に週2日、1年間通いました。課題が難しく、大変でしたが、刺激もたくさん! 他の生徒の作品を見ることも、勉強になりました。

―― フリーランスになった理由を教えてください。

デザイン学校に通いながら、独学でhtmlも勉強し始めました。そのうち、打合せから、デザイン、実装まで一人で対応したいと思い始めました。システム開発会社を退職して、フリーランスに転身。美容室の個人事業主や、建築事務所、鍼灸院など、中小企業からの依頼が多かったですね。

―― フリーランスで、どのようなことにこだわりましたか?

家泉 恭介さん

自分のネームバリューを出すために、デザインにこだわりました。フリーランスは他の人との差別化も大切です。そのため、海外のWebサイトのデザインを多く見ました。海外の方が、デザイントレンドが早いですし、ちょっとしたあしらいや、フォントやロゴの入れ方などが参考になりました。 コーディングは、独自でCMSの様な仕組みを構築。調べることも多くあり、大変でした。勉強しているというより、やりたい技術をひたすら調べて、試していたという感じです。その分、充実感はありました。

フリーペーパーを企画して、派遣社員でもスキルアップ

―― フリーランスから、次のステージに進もうと思ったきっかけは?

フリーランスの6年間はやりがいはありましたが、収入が安定しなかったり、孤独だったり。
そんなとき、絵具製造メーカーの企画部の求人が目につきました。派遣のお仕事でしたが、フリーランスに比べると収入は安定しています。やってみたかったメーカーの仕事で、商品プロモーションや企画が魅力的でした。ただ、当時37歳で、採用してもらえるか不安はありました。
そのため、絵具製造メーカーで働くことが決まったときは、新しいことができるとワクワクしていました。

―― 絵具メーカーではどのような業務をされていましたか?

デザイナーとして、店舗のPOP作りや、Webの更新作業を担当。サーバーのことを聞かれるなど、フリーランスで全部ひとりで対応してたからこそ、頼られることも多かったです。
また、企画部だったので3ヶ月に1度企画を出していました。いつも、時代のニーズや人が求めていることは何かを考えていましたね。 2020年春は、新型コロナウィルスの影響で、家にこもる人が増えたので、DIY用の塗料の売り方を企画会議で考えたり。

―― 企画会議にも参加されていたのですね。

はい、派遣社員だと臆することなく、自分ができることは何でも引き受けました。企画会議で意識していたのは、社内メンバーの視野を広げること。
会社の課題に対する解決策は色々あるので、議論が活発になれば、よりよい解決策につながります。自分のアイデアを無理に通すのではなく、意見を活性化させるように努めました。

―― 絵具メーカーで印象に残っているお仕事は?

フリーペーパーを企画し、デザインや編集、取材などもやったことです。
働くうちに、絵具の品質のよさが分かってきて、もっと多くの人に知ってもらいたいと思いました。しかし、どんなによい商品でも、絵具のスペックだけが載った商品カタログでは、よさは伝わりません。そこで、違う形で商品をアピールするためフリーペーパー を企画して、年4回発行しました。

若手アーティストに取材したのですが、実際に使ってもらった感想は、何よりも説得力があります。フリーペーパーは、イベントで配布しただけでなく、営業の方からは販促ツールになると感謝されました。

※家泉さんのポートフォリオはこちら

やりたいこと×経験で、テレビ局のデータ放送の正社員へ

―― 転職の条件は?

派遣期間が終わる前に、次の転職先を探し始めました。「次も楽しいことがしたい!」というのが一番の条件。すると、テレビ局のデータ放送のプログラマーを紹介してもらえました。紹介予定派遣※で、エンジニアでも、デザインや企画も出来ると聞いて、興味がわきました。

※正社員や契約社員への登用を前提に、最長6ヶ月間、派遣社員働き、契約満了時に、本人と派遣先企業双方合意のもとに社員となる働き方。

―― テレビ局のデータ放送の会社に採用が決まって、いかがでしたか。

エンジニアとして働いていたのが7年前。不安があることを正直に伝えると、「データ放送の経験した人は、ほぼいないから、誰でも一から勉強」と言ってもらえて、ハードルが下がりました。それよりも、デザインや企画などの実績を買ってもらえたようです。

―― テレビ局のデータ放送の仕事は、どうですか?

テレビのデータ放送は独自のプログラミング言語があります。ニッチな言語で、ネットで検索しても結果が出てこないことも。質問することや、まめなコミュニケーションを心がけています。半年間の紹介予定派遣期間が終わり、正社員になりました。

―― システムエンジニア以外の仕事も、求められているとか?

プログラマーという枠を超えて、企画やデザインもするアートディレクターとしても期待されています。
先日、データ放送の幼児向けゲームの企画を出しました。社長から「家泉さんは、企画を0から1にする力も、企画を1から10にする力もある」と評価してもらえ、自信が出ました。

強みを知って伸ばすことで、信頼を得る

―― エンジニアやデザイナー、企画職などを経験されて、いかがでしたか?

私にとって無駄な経験は一つもありませんでした。
他の人から見ると、回り道だと思うかもしれません。しかし、今、アートディレクターとして期待されているのは、エンジニア、デザイナー、企画職の実績があったからです。

―― キャリアチェンジや転職について心配をしている人に、アドバイスを

転職するときは、誰でも不安がありますよね。特に、外部から経験者として採用されて働くときは。

私は、今まで他の企業で働いてきたからこそ分かる「外から見た視点」が、強みの一つだと思います。だからといって、無謀な提案をしていたわけではありません。会社の方針を把握したうえでの、提案やアドバイスです。会社の方針や、チームのことを知るために、積極的にコミュニケーションをとることは、ずっと続けています。

―― 経験者採用であれば、今までの実績も活かせるのでは?

もちろん、今までの経験も、強みになります。でも、私は新たな業務をさせてもらえるように、意識していました。経験を活かして仕事をしながら、会社でのポジションを確保。信頼してもらえれば、新たな仕事を振ってもらえます。そうすると、業務の幅が増えて、自分のスキルもアップします。

―― 経験がない部署に配属された場合や、未経験のときは?

経験がないときでも、コミュニケーションをとることや、積極的に業務に参加することは、どんなときでも通用するスキルではないでしょうか。何歳になっても、誰かに教えを乞い、それを取り入れ、自分なりにブラッシュアップしていくことは大事だと思います。

―― 今後の目標やプランについて、教えてください。

今はSNSが流行り、素早く作って、すぐに消費される時代です。そんな時代だからこそ、私がやってきた、じっくりとコンセプトを考えて、丁寧に作ることが、強みになると思っています。一時的に評価されることを考えるのではなく、長く愛される企業になるよう、会社に貢献していきたいです。

―― 貴重なお話をありがとうございました。

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