フロントエンド開発で使われる言語について、もっと詳しく知りたい!
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フロントエンドの開発で必要な3つの言語!JavaScriptが人気の理由とは?
Work guide
Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーション、モバイルアプリケーションの開発をおこなう職種です。担当する領域によってフロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニア、モバイルエンジニアなどに分けることができます。
しかし、担当領域に境界がないプロジェクトでは、フロントエンドエンジニアがサーバーサイドの開発をしたり、要件定義から開発、保守・運用まですべての工程を担当したりすることがあります。そのため、コーダーからWebエンジニアへの転向を考える際や、幅広い分野で活躍していきたいと考えたときには、どのプログラミング言語を習得するべきか悩んでしまうかもしれません。
そこで、モバイル・バックエンド・フロントエンドで使われる言語の特徴と、Webエンジニアとして次に学ぶべき言語の選び方について具体的に紹介します。
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内容:
第一部 基調講演「技術の先の見通し方」
1:技術を点ではなく線でとらえる
2:何過去を知る~ページからパーツへ コンポーネント駆動開発の必然性
3:今を知る~キャズムの壁を超えている「React」「TypeScript」「Next.js」
4:未来を見通す~Create Application
5:それでも気になる、今注目の技術
第二部 ぶっちゃけパネルトーク
1:技術の話
2:ここだけの話
3:入社前後のよもやま話
フロントエンド・バックエンド・モバイル開発など、担当する領域によって異なる言語が利用されます。そのためWebエンジニアが次に学ぶプログラミング言語を決めるときは、まず「自分がどの分野で専門性を高めていきたいのか」を考えなければなりません。
また、チーム開発ではプロジェクトごとに使用する言語やフレームワークが異なるので、事前に開発環境を確認しておく必要があります。新たな技術トレンドが次々と生まれる中、モダンな環境で人気の言語を使って開発を進めたいというエンジニアの方は少なくないでしょう。しかし、以前から使われている言語を使って、既存のサービスを継続していくエンジニアも必要です。
このように、どのような環境で開発するかによって、習得すべき言語は異なります。新たな言語を学ぶ場合には、これまで自分が身につけてきた言語スキルを活かしながら、次にどのような開発に携わりたいかイメージしてみてくださいね。
主にスマートフォンアプリを作成するために使う言語です。iOSやAndroidなどのモバイル開発では、それぞれに専用の言語を用います。
iOSの場合は、以前はObjective-Cという開発言語が使われていましたが、最近はSwiftで開発されるケースが増えています。Androidの開発では、以前はJavaが使われていましたが、現在はKotlinが一般的です。また、最近注目されているDartの場合、AndroidとiOSを同時に開発できます。
SwiftはObjectiv-Cに代わるアップル製品向けアプリーケーション開発用の言語として、2014年にアップル社からリリースされた言語です。オープンソース化によってWebアプリケーションやWebサーバーの開発もできるようになりました。
iOSアプリやmacOSのアプリなど、アップル製品向けアプリケーションやWebアプリケーション、Webサーバーの開発に使われるため、iOSエンジニアやmacOSを担当するプログラマーには必須のスキルです。
Swiftはアプリケーションを軽快に動作させる優れた処理速度を持っています。そのため、データ量の大きい動画や音声を扱うアプリケーションの開発をしているプロジェクトで、Swiftが使われます。
また、Swift自体は読みやすくて書きやすいコンパイラ言語ですが、macOSのXcodeによる開発ではPlaygroundを使ってインタプリタ言語のように実行することができます。
Kotlinは、Javaよりも簡潔なコードが書ける安全でOSに依存しない言語として、2011年にジェットブレインズ社からリリースされました。
Kotlinは、Androidの開発言語として公式認定されています。そのため、Androidアプリケーション、Webアプリケーション、デスクトップアプリケーションの開発を担当するエンジニアやプログラマーにとっては、必須のスキルといえるでしょう。
Kotlinは静的型付けにより安全性が高くてJavaよりもシンプルなコードを書くことができます。また、Javaとの互換性があるのでJava仮想マシン上で動作したり、Javaで書かれたプログラムの一部をKotlinに置き換えることができます。それゆえ、新たなAndroid開発ではもちろん、Javaで開発されたアプリケーションに新しい機能を開発するプロジェクトでも、Kotlinが使われます。
DartはJavaScriptを改良した言語として、2011年にグーグル社からリリースされました。JavaScriptが抱える問題点を改善した、パフォーマンスとセキュリティの面で優れている言語で、コードはトランスパイラを通してネイティブコードやJavaScriptのコードに変換してからプログラムを実行します。
Dartは2018年にリリースされたフレームワークであるFlutterの普及によって注目されるようになりました。それは、FlutterがiOSアプリとAndroidアプリを同時に開発できるからです。マルチプラットフォームアプリケーションを開発するためにFlutterを採用するプロジェクトでは、Dartが使われます。
Webアプリケーションやモバイルアプリケーション、デスクトップアプリケーションの開発を担当するエンジニアやプログラマーには、今後必要なスキルとなる可能性が高い言語です。
サーバーサイドで利用される言語は、多岐に渡ります。PHPやJava、C#などは、比較的古くからWeb開発に使われている言語です。大手企業を中心に、現在もさまざまなサービスで使われています。GoやPythonは近年トレンドとなっている言語です。
PHPは、サーバー上で動作するプログラミング言語で、例えばフロントサイドで受け取った内容をサーバーサイドでデータベースに保存して、その結果をフロントサイドで表示させることができます。
構文はC言語に似ていて、HTMLにコードを埋め込むことができます。汎用性の高さから、Web開発はもちろん、業務システムやゲーム制作の現場などでも使われることのある言語です。
PHPはWordPressといったCMSに使われるなど、世界中の多くのWebシステムで使用されています。そのため、WebサイトやWebアプリケーションの開発を担当するエンジニアやプログラマーが最低限は知っておきたい言語のひとつといえるでしょう。バックエンドエンジニアだけでなく、フロントエンドエンジニアも身につけておきたい言語です。
またPHPを使うプロジェクトでは、LalavelやCakePHPなどのフレームワークを採用するケースが多いため、フレームワークのスキルも身につけておくと、キャリアの幅が広がります。
(関連記事:PHPエンジニアとは?仕事内容と必要なスキル・年収・転職事情を簡単解説!)
JavaはC++をベースにしたOSに依存しないプログラミング言語で、Webアプリケーションではもちろん、Androidアプリケーション、業務システム、組み込みシステム、ゲーム開発など、幅広い分野で普及しています。トレンドの技術ではありませんが、さまざまなシステムで導入されていることから、身につけておくことでスキルの幅を広げられます。
JVMと呼ばれるJava仮想マシンを仲介してプログラムを実行することで、CPUやOSを選ばずに動作するクロスプラットフォーム対応が可能です。クロスプラットフォームアプリケーションの開発をおこなっているプロジェクトでは、Javaを使った開発がおこなわれることがあります。
Rubyはコードを楽しく書けるプログラミング言語として、1995年にまつもとゆきひろ氏によってリリースされました。Twitterやfuluなど、私たちにとって身近なWebサービスでもRubyが使われています。
Rubyは、読みやすくて書きやすいプログラミング言語です。特に、Rubyを使ったWebアプリケーションフレームワークのRuby on Railsは、少ないコードで迅速な開発ができます。そのため、スタートアップやベンチャー企業でも多く採用されています。
大規模な業務システムやWebアプリケーションの開発を担当する場合や、スタートアップ企業で開発に携わる場合には、Rubyのスキルが必要になることがあるでしょう。ただし、処理速度の遅さなどから、最近ではRubyから他のプログラミング言語に移行する動きもあるようです。
C#はC++を改良した言語として、2002年にマイクロソフト社からリリースされました。C#はJavaに似た構文で習得しやすく、汎用的なオブジェクト指向の言語です。ただし、C言語やC++のようなOSやメモリの制御には向いていません。
マルチプラットフォームアプリケーションを開発するための.NETや、ゲームエンジンのUnityを採用しているプロジェクトでは、C#を使った開発がおこなわれます。
そのため、Windowsシステム、Webアプリケーションやモバイルアプリケーション、ロボット制御や人工知能(AI)、ゲームやVRコンテンツの開発を担当するエンジニアやプログラマーに必要なスキルです。
Go(Go言語)はコンピュータの性能向上に伴って生じてきた他言語の扱いづらさを改善する言語として、2009年にグーグル社からリリースされました。
並行処理による高速化や、動的に確保したメモリを不要になったタイミングで自動的に解放する機能を持っていて、さまざまなOS上で動作する実行ファイルを生成できるクロスコンパイルが可能です。また、言語仕様はシンプルで様々な言語と似ている部分があります。
高速性と安全性が求められるシステムやアプリケーションを開発するプロジェクトでは、Goが使われることが多くあります。Webサイト、Webアプリケーション、モバイルアプリケーションや業務システムの開発を担当するエンジニアやプログラマーは、身につけておきたいスキルです。
Pythonは実用的で拡張性の高い言語として、1991年にグイド・ヴァンロッサム氏によってリリースされました。誰が書いても読みやすいコードになる言語仕様で、ブラウザ上でPythonを実行できるサービスもあるため習得しやすい言語です。
Pythonは、人工知能(AI)や機械学習、画像解析、業務効率化・自動化ツール、Webアプリケーションの開発を担当するエンジニアやプログラマーに必要なスキルです。AIや機械学習が注目される中、Pythonの注目は高まっており、Pythonに関する求人も増えています。
Pythonを使った開発では、TensorFlowやscikit-learn、OpenCV、Seleniumなどのライブラリや、DjangoやFlaskなどのフレームワークが使われます。豊富に揃っているライブラリの中から用途に合わせたものを選び、仕様に沿ったプログラムを開発していく流れが一般的です。
C言語は多くのプログラミング言語へ影響を与えてきた長い歴史のある言語です。B言語を改良した言語として、1972年にデニス・リッチー氏によってリリースされました。
C言語は、プログラムの自由度が高く実行処理が速いという特徴があります。そのため、他の言語にはできない複雑な処理や高速な処理が求められるアプリケーション開発では、C言語を使われることがあります。組み込みシステムやロボット制御、IoTシステムやゲームの開発を担当するエンジニアやプログラマーを目指すのであれば、C言語の習得が必要になるでしょう。
なお、C言語はOSやメモリを制御できる自由度を持つことから他の言語に比べて習得は難しいのも事実です。しかしスキルを身につけることで、コンピュータの仕組みやプログラミングの基礎力を身につけることができます。
C++はC言語を拡張した言語として、1983年にビャーネ・ストロヴストルップ氏によってリリースされました。C言語にはないオブジェクト指向を取り入れていて、大規模なシステムで採用すると開発の効率化に期待できます。
そのため高い負荷がかかる処理や高速な処理が求められる複雑なシステムを開発する場合、C++がよく使われます。大規模な業務システムから組み込みシステム、ロボット制御や人工知能(AI)、IoTシステムやゲームの開発を担当するエンジニアやプログラマーには、必要なスキルのひとつといえるでしょう。
なおWeb開発においては、C++の影響を受けて構文が似ているC#やJavaが使われているため、C++を習得していると幅広い分野で活用できます。
フロントエンド開発を進めるうえで欠かせないのが、HTML・CSS・JavaScriptの言語スキルです。そのほか、最近ではTypeScriptが使われることも多くなっています。
Webページを制作するためのマークアップ言語であるHTMLと、Webサイトの見た目に関わる部分を整えるCSSは、フロントエンド開発を進めるうえで欠かせません。フロントエンド系のWebエンジニアは、この2つの言語をスムーズに使えることが最低限の条件といえます。
また、最近では、単純なCSSだけでなく、CSSを効率的に書くための言語である「Sass(Syntactically Awesome Style Sheets)」のスキルが求められることも少なくありません。
(関連リンク:Sassの特徴とは?利用のメリットと使い方)
Webサイト制作において動的な処理を担うJavaScriptは、フロントエンド開発を進めるうえでは、欠かせないスキルのひとつです。JavaScriptそのもののスキルはもちろん、JavaScriptのライブラリ・フレームワークであるReactやVue.jsを使いこなすスキルも求められています。
近年では、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションの開発でも、UIを構築するためにReactやVue.jsが採用されます。そのため、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションの開発を担当するプログラマーにもJavaScriptは必須のスキルです。
また、そうしたプロジェクトでは、自分のパソコン(ローカル)のOS上でJavaScriptが実行できるよう、環境を構築するためにNode.jsを使います。
(関連リンク:Reactとは?フレームワークとの違い・フロントエンド開発に活用するメリットや特徴を解説!)
(関連リンク:Next.jsとはReactベースのフレームワーク!Nuxt.jsとの違いや特徴は?【入門編】)
(関連リンク:Node.jsとは?サーバーサイドJavaScriptのメリットやできることを解説!)
(関連リンク:JavaScriptエンジニアに必要なスキルとは?年収アップを目指すには?)
TypeScriptはJavaScriptを拡張した言語として、2012年にマイクロソフト社からリリースされました。
TypeScriptはトランスパイラを通してJavaScriptのコードに変換してからプログラムを実行します。データ型を明示的に宣言することでエラーの発生リスクを下げたり、実行環境のバージョンに関係なくモダンな機能が使えるようになったりするので、開発効率を上げられるのが特長です。
このような特長から、開発において高い安全性と効率化が求められるプロジェクトで、TypeScriptを使った開発がおこなわれています。今後、大規模なアプリケーションの開発を担当するフロントエンドエンジニアやプログラマーに求められる可能性が高いスキルです。
フロントエンド開発で使われる言語について、もっと詳しく知りたい!
こちらの記事を参考にしてみてください。
フロントエンドの開発で必要な3つの言語!JavaScriptが人気の理由とは?
Web業界では技術の進歩が早いので、言語仕様が変わったり、新しいフレームワークやサービスが次々と登場したりします。そのため、普段から新しい情報のキャッチアップと知識のアップデートをしていくことが重要です。
ただし、必ずしも新しい技術を採用すれば良いというわけではないので、それを見極めるための知識と判断力も求められます。
フロントエンド開発を専門とする場合、HTML・CSS・JavaScriptに加え、JavaScriptのライブラリ・フレームワークを使いこなせるスキルが求められます。特に近年多くの企業で採用されているのがReactやVue.jsです。
ただし、何かしらのフレームワークを使った実務経験があれば、その企業で使われるフレームワークそのものを使ったことがなくても、エンジニアとして採用される可能性のある企業がほとんどです。なかにはjQueryのスキルがあれば、これからReactやVue.jsを使った開発にチャレンジできる求人もあります。
また、最近ではReactやVue.jsとTypeScriptを使う開発も増えています。
(関連リンク:これから始めるReact・Vue!スキルアップできるフロントエンド求人 )
チーム開発においてフロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアがスムーズな連携を取るためには、システム構成を理解したり、データベースやAPIがどのように関わっているのかをお互いに意識したりする必要があります。
フロントエンドエンジニアがサーバーサイドの開発をする場面は少なくありません。不具合の原因を調査するためにPHPやRuby、Javaのコードを読み解けるだけのスキルは必要です。バックエンドエンジニアの場合も同様で、JavaScriptのスキルが必要な場面があります。
そうした幅広い技術を習得して開発業務の一連の作業がおこなえるようになると、フルスタックエンジニアとして活躍することができるようになります。
iOSやAndroidの開発の歴史は比較的浅い一方で、ニーズは爆発的に高まっています。現在、モバイルアプリ専門のエンジニアの数はあまり多くないため、モバイル系の言語スキルを身につけることで、将来のキャリアが広がる可能性は高いでしょう。
Webエンジニアとして、ある特定の分野で活躍していると、他の分野への転向を考えたり、習得している知識やスキルが他の分野でも通用するかを試したいと考える時期が来るかもしれません。その際、自分がキャリアの幅をどう広げていきたいかという視点を持てば、学ぶべき言語を選びやすいのではないでしょうか。
さらに、効率良く開発できることから、現在はほとんどのプロジェクトでフレームワークやライブラリが使われています。まずはフレームワークやライブラリを積極的に習得していきたいところです。
現在使っているプログラミング言語に加え、新たな言語スキルを身につけることで、Webエンジニアとしてのキャリアの幅を広げていってくださいね。
フロントエンドエンジニア兼Webライター
あこ さん
システム開発のフロントエンドとWebライティングを兼業しているフリーランサー。ゲーム業界でプログラマーとしてWindowsアプリの開発に従事した後、育児のために退職。専業主婦歴10年からIT企業への就職で社会復帰を果たし、システムエンジニアとして4年勤めたのちにフリーへ転身。2021年10月より「アートあこ」の屋号で「ものづくりエイター」として活動を開始し、週休3日のワークスタイルを実現。
※この記事の情報は2021年11月26日時点のものです。
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