Work guide
Webデザイナーとして活躍する方の中には、フリーランスとして独立することを検討している方もいるでしょう。しかしフリーランスとして長く働き続けるためには、努力も必要です。
そこで、実際にフリーランスで活躍中の櫻田さんの現状を交えつつ、Webデザイナーがフリーランスで働くうえで必要なスキルや仕事の獲得の仕方、スキルアップのコツを解説します。
Career advice
「これまでの経験を活かしてUIデザイナーとして活躍していきたい」「企業が求めるUIデザイナー像を知りたい」など、WebデザイナーからUIデザイナーを目指す方のキャリアアップ・転職をサポートします。
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Webデザイナー兼コーダー
大手ポータルサイト運営会社に常駐
経歴
専門学校を卒業後、音楽活動を続けながらWeb制作会社や事業会社に派遣社員として約6年勤務。Webデザインとコーディング業務に携わる。その後職業訓練校でJavaを学び、Webプログラミングも経験。
現在はフリーランスとして活動しながら、大手ポータルサイト運営会社にてWebデザイン・コーディングに週4日従事。コロナ禍では、医療従事者の支援企画サイトの制作などを担当。
イベント登壇:
公開キャリアインタビュー「Web業界ハタラク名鑑」市場価値を高め続けるパラレルワーカー
櫻田さんのインタビュー記事:
パラレルキャリアを実現する女性Webデザイナー兼コーダー
場所や時間の制約を受けずに働け、実力次第で収入を上げられるフリーランスの人気が高まっています。特にWebデザイナーは、フリーランスとして働きやすいというイメージが強いようです。
フリーランスで仕事をする場合、依頼主となる企業(またはお店や個人)と業務委託契約を結び、業務や作業を代行します。依頼に対して成果物を納品する場合(請負契約)には、成果物に対して報酬が支払われるため、働き方を自由に選べます。一方、業務を行うことに対して報酬が支払われる場合(準委任契約)には、企業に常駐するケースもあります。
企業で正社員として働くのとは違い、自分のライフスタイルに合わせて仕事や働き方を選べるのが、フリーランスの魅力です。
Webデザイナーがフリーランスで働くためには、デザインスキルのほかに、さまざまなスキルを身につけなければなりません。なかでも、以下の3つは必須のスキルです。
フリーランスのWebデザイナーは、基本的な進行管理は自分で行う必要があります。複数の案件を同時に進めている場合には、それぞれの案件に遅れを生じさせないように、自分で調整しなければなりません。またWeb制作以外に、契約書・請求書への対応といった事務処理も重要な仕事です。
フリーランスとして活動するためには、このような複数のタスクを同時進行させなければなりません。タスクに遅れが生じるとクライアントに迷惑をかけてしまうだけでなく、次の案件を獲得できないといった事態も発生することになるでしょう。
そのため、タスクを適切に管理する能力が非常に大切です。
フリーランス
Webデザイナー
櫻田 祥子さん
タスク管理のコツは、まずやらなければいけないことを洗い出し、明確にすること。それをせずに作業を始めると、途中で別のタスクに手をつけて収拾がつかなくなってしまうこともあります。タスクを洗い出した後は、考えなくても次にすべきことがわかる状態にしておくのがコツです。
最近は、MicrosoftのTo doアプリを使ってタスクを管理するようにしています。
企業に勤めていれば、営業メンバーがクライアントから仕事を取ってきてくれますが、フリーランスの場合には自分で仕事を見つけなければなりません。また、会社に所属していれば毎月決まったお給料が振り込まれますが、フリーランスの場合、自分が働かなければ収入は0円です。
Web業界で大きな実績を作ってきた方であれば、自分から営業しなくても仕事が舞い込んでくることもあるかもしれません。しかし多くのフリーランスのWebデザイナーの場合、自分で案件を獲得する必要があるのです。
そのため、Webデザイナーがフリーランスとして仕事をしていくためには、営業力が欠かせません。人脈を広げる、自分で情報を発信する、営業の電話やメールをするなど、自分なりの方法で案件獲得に向けて営業していくことが重要です。
制作会社がサイト制作を請け負う場合には、マーケティング・ディレクション・デザイン・コーディングなど、複数メンバーでチームを組んで業務を進めることが一般的です。しかしフリーランスのWebデザイナーの場合には、サイトの企画から制作までをひとりで担わなければならない場面も生じます。
特にマーケティングの知識は、ビジネスの成果につながるWebサイトをつくるうえで欠かせないものです。クライアントのビジネスのターゲットを理解したうえで、ターゲットに合ったサイトを制作できること。これは、フリーランスのWebデザイナーに必要なスキルといえるでしょう。
これまでに制作会社などで実績を積んできたWebデザイナーの場合、過去に勤めた会社の業務の一部を手伝うというケースや、知り合いからの紹介で案件を獲得するケースが多いようです。友人や知人の紹介であれば、クライアントはあなたの人となりや仕事の進め方をある程度理解したうえで業務を依頼してくれるため、お互いにスムーズに仕事を進めやすいでしょう。
ただし、紹介案件は信頼関係がベースにあるものです。トラブルが起きた場合には、紹介してくれた人の顔に泥を塗り、これまでの人間関係にヒビが入ってしまうこともあります。友人や知人の紹介だからと甘えず、ビジネスとして責任を持って仕事をすることが大切です。
フリーランス
Webデザイナー
櫻田 祥子さん
フリーランスとして仕事をし始めたころは、以前勤めていた会社でお世話になった方から、Web制作のお仕事をいただいていました。
今も基本的には、友人、知人経由でお仕事を受けています。継続案件よりは新規の案件がほとんどで、スケジュールや価格が合わないとき以外は、基本的には全てお受けしています。
友人や知人のツテがない場合には、地元で個人経営されているお店からWebサイト制作を請け負うという方法もあります。
気軽にWebサイトを作れるサービスが増え、今や個人経営のお店であっても当たり前のようにWebサイトを持つ時代になりました。お店のターゲットに合ったサイトを用意できれば集客にもつながるため、サイトの重要性を認識している個人経営者も多いでしょう。
しかし、小さな企業やお店であれば、予算がなかったり、サイト制作にかける時間や人手が足りなかったりするために、何年も前にWebサイトを作ってそのままになっているケースも珍しくありません。
「限られた予算の中でWebサイトを整えたい」といったニーズに応えつつ、ビジネスを活性化できるサイトを制作できることをアピールできれば、案件獲得につながります。
フリーランスのWebデザイナーが制作案件を見つけられる案件サイトもおすすめです。ここ数年人気の高いクラウドソーシングサービスでも、Web制作の案件は多数取り扱われています。案件サイトで取り扱われる仕事の内容は、バナー制作のようなものから、サイト制作を丸ごと請け負うものまであるため、自分のスキルや時間などに合わせて案件を選べるのが魅力です。
クライアントがサイト制作を依頼するWebデザイナーを決めるときには、その人の実績を確認したいものです。まずはこれまでの自分の実績をポートフォリオサイトにまとめ、自分がどのようなテイストのデザインができるのかを判断してもらえるようにしておきましょう。ポートフォリオサイトが制作を依頼したいと考えているクライアントの目に留まれば、サイト経由で案件を獲得できる可能性が広がります。
またSNSの活用も効果的です。最近はnoteなどでデザインに関する情報を発信するWebデザイナーも増えています。どのようなデザイン実績があるのか、どのようなスタンスで仕事をしているのかを発信しておけば、あなたのデザインセンスを気に入る人、あなたの人となりに共感する人と出会える可能性が高まります。SNSがWebサイト制作の依頼のきっかけとなる可能性もあるのです。
個人で制作を請け負っている方の場合、自分で意識して勉強し制作しなければ、新たなスキルを身につけられません。フリーランスのWebデザイナーとして長く活躍するために、デザイントレンドや技術に関する情報を自ら収集し、制作物としてアウトプットしていきましょう。
フリーランス
Webデザイナー
櫻田 祥子さん
スキルアップのコツは、とにかくたくさん作ることです。一時は自分のサイトを毎月リニューアルし、ポートフォリオにまとめていました。作成したポートフォリオは、フリーランスのお仕事や転職活動の武器にもなっています。
デザインの参考としては、「Pinterest」や「DeviantArt」という海外サイトをよく見ています。特に海外のサイトは、細部にわたり素敵な表現がたくさんあるので、コピーして作ってみるようにしています。
見ただけでは、それがどう作られているかまではわかりません。とにかく実際に手を動かすことが大事だと思います。
Web業界はトレンドの移り変わりが激しく、常に勉強をしていなければ、自分の持っているスキルをすぐに古くなってしまいます。そこでおすすめなのが、最新のスキルを取り入れたWeb制作を行っている企業で働くことです。周囲にWebクリエイターが多くいる環境であれば、自然と情報が集まってくるため、トレンドのデザインや技術を身につけやすいでしょう。
また、フリーランスと派遣やアルバイトの掛け持ちは、収入を安定させるためにもおすすめです。週に3~4日は会社で働いて安定した収入を得ながら、個人でも業務を請け負うことで、収入を増やすことができます。
フリーランス
Webデザイナー
櫻田 祥子さん
Web業界でのお仕事を続けるためには、スキルアップが必要不可欠だと考えています。そのために、周囲にWebクリエイターのいる制作現場に属する選択をしました。
現在の職場はデザインからコーディングまで、Web制作のすべてに関われるので、私にとっては理想の環境です。フリーランスの仕事と両立しながらも、企業に属することで多くのことを学び、Web制作の経験と幅が広がったと感じています。
企業で働くうえで意識しているのは、新しいことに挑戦すること。少しずつ自分のできることの範囲を広げていければ、フリーランスのお仕事にもつながっていくと考えています。
フリーランスのWebデザイナーとして働き続けるためには、デザインのスキルを磨くことはもちろん、デザイン以外のスキルも身につけることが必要です。
たとえば、マーケティングのスキルを高めれば、クライアントの狙うターゲットに合わせて適切なサイトをデザインし、事業に貢献することができます。結果、案件が継続になったり、クライアントの紹介で次の案件を獲得したりすることができるようになるのです。
またJavaやPHPなどのプログラミングの技術があれば、高単価の案件を受注できることもあります。
フリーランス
Webデザイナー
櫻田 祥子さん
以前、職業訓練校でJavaを勉強し、Webプログラマとして就業していました。今は改めてPHPなどの基礎を勉強しなおしています。
Webデザインからプログラミングまでひと通り対応できることが、フリーランスのWebデザイナーとしての強みになっています。今は一からのプログラミングの仕事を受けることはありませんが、WordPressのカスタマイズ程度の案件はお受けしています。
最近は未経験からすぐにフリーランスのWebデザイナーの道を選択する方もいます。しかし、実績がない状態で案件を獲得するのは、非常に難易度が高いものです。
もちろん、未経験であってもポートフォリオがしっかりしていれば、制作を依頼されることはあります。しかし案件の価格が低く設定されてしまうことも少なくありません。
スキルが不足した状態で案件を受けると、何度も修正を繰り返すこととなり、時給換算すると非常に低い報酬で働く羽目になることもあり得ます。何よりクライアントに迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。
そのため未経験の方の場合は、まずは制作会社で派遣やアルバイト社員として働き、基本的な制作スキルを身につけることがおすすめです。一定の制作スキルを身につけたうえでフリーランスを目指してみてはいかがでしょうか。
フリーランスのWebデザイナーとして仕事をしていくためには、デザインスキルはもちろん、タスク管理能力や営業力、マーケティングスキルなど、幅広いスキルが必要です。さらにWeb業界のトレンドの移り変わりは激しいため、常にスキルアップするために自己管理する力も求められます。
しかし、スキルアップのための努力や自己管理ができる方であれば、フリーランスになることで自分の望む働き方を手に入れられる可能性は高まります。フリーランスのWebデザイナーとして活動していきたいのであれば、まずは現在の実務の中で、スキルを磨いていくことをおすすめします。
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