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Web系エンジニアの職務経歴書(スキルシート)のポイントと書き方!GitHubに公開する場合もご紹介

2022.04.13

Web系エンジニアが転職活動を行うにあたり、志望先を探すとともに大切なこととして、職務経歴書(スキルシート)などの応募書類を作成することが挙げられます。選考する側にとって、職務経歴書は応募者を知るための最初の情報。いわば応募者の第一印象を決めるといっても過言ではありません。

ここでは、Web系エンジニアをはじめとする、ITエンジニアの職務経歴書(スキルシート)の書き方やフォーマットについて解説します。企業がチェックするポイントをしっかり意識して作っていきましょう。

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内容:
第一部 基調講演「技術の先の見通し方」
1:技術を点ではなく線でとらえる
2:何過去を知る~ページからパーツへ コンポーネント駆動開発の必然性
3:今を知る~キャズムの壁を超えている「React」「TypeScript」「Next.js」
4:未来を見通す~Create Application
5:それでも気になる、今注目の技術

第二部 ぶっちゃけパネルトーク
1:技術の話
2:ここだけの話
3:入社前後のよもやま話

エンジニア転職における職務経歴書(スキルシート)の役割

職務経歴書(スキルシート)は、選考する側にとって、あなたを知るための最初の手がかりとなる資料です。採用者は面接で会う前にこれらの資料に目を通すことで、「この人はどういう経験を歩んできたのだろうか?」「この人とは一緒に仕事ができるだろうか?」といったことを想像し、面接での質問内容を決めたり、聞き出したいことを考えたりします。

企業によっては、人事担当者のみならず、現場のプロジェクトマネージャーやエンジニアが資料に目を通す場合もあります。

また、職務経歴書(スキルシート)に記載されている内容を見て「もしかしたら、応募の職種以外にも、○○という業務をお願いすることも可能かな?」といったように、候補者の業務範囲を広げて考える場合もあります。業務範囲が広がれば、その分、採用につながる可能性は高まるものです。

ですので、職務経歴書(スキルシート)は、自分が応募している企業にとって、選考の基礎となるだけではなく、選考の可能性を広げるツールとしても役に立つということを意識してください。

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職務経歴書(スキルシート)の基本の構成

応募先から指定された様式がある場合を除いて、職務経歴書(スキルシート)のフォーマットはWord、Excelなんでも問題ありません。ただし、データで送付する場合は、先方が見られる環境を想像してフォーマットを決めることが重要です。 職務経歴書には下記の4つを掲載するのが基本です。

  • ・職務要約
  • ・スキル
  • ・経験
  • ・職務経歴

大切なのは、あなたを採用したいと思う職務経歴書(スキルシート)になっているかどうかです。具体的にどうするべきか、解説します。

職務要約

最初に職務要約として、これまでの職歴とスキルを簡潔にまとめてください。

ポイントとしては、初対面の方に自己紹介をする場面を想像しながら、どういったフレーズだと相手があなたのことをイメージしやすいか、興味をもってもらいやすいかを考えながら書いていくことです。200~300文字程度とすることが多いでしょう。

職務要約が長くなりそうでしたら、必要なこと・伝えたいことを絞って記すようにしてください。

スキル

スキルには、あなたがよく使っている言語やツールを文頭にもってきつつ、カテゴリでまとめて記します。例えば、プログラミング・データベース・CMS・クラウドなどについて書きます。また、開発ツールや、経験業務範囲なども整理して記されているとよいでしょう。

職務経歴書に掲載するスキルの例

  • ・プログラミング:
    PHP7・8(CakePHP3,4・Laravel8)、Javascript(Vue.js)、CSS(Bootstrap)
  • ・データベース:
    MySQL5.7・8.0、PostgreSQL13
  • ・CI/CD環境:
    Jenkins, Azure DevOps
  • ・開発ツール:
    Redmine, Visual Studio Code, Adobe XD
  • ・経験業務範囲:
    要件定義・詳細設計・コーディング・運用
  • など。

開発ツールが記してあると、応募者がどのような環境や業界で業務をしてきたか、採用側はイメージしやすくなります。

また、学習中や、業務経験がなく勉強のために触れた程度のスキルについても記してください。この場合は「学習中」などと一緒に記しておくとよいでしょう。

(例: React(学習中) など)

GitHubやQiitaアカウントをお持ちの場合は、一緒に書いておくとさらによいです。

経験

スキルのみならず、業界経験もアピールポイントとなります。これは、業界の業務に従事していたからこそ得られる知識や慣習などがあるためです。

例えば、通信業界でしたら、通信端末に関する知識のみならず関連する法律など、エンタメ業界でしたら業界の動向や今後の流行になりそうなコンテンツといったものなどが挙げられます。これらの経験は、異なる業界で仕事をしているとなかなか得難いのが現実です。

逆にいうと、志望する業界と、自分の持っている業界知識がマッチしていると非常な強みとなります。

職務経歴

職務経歴は、自分が所属・勤務していた企業毎に新しい順に記すのが一般的です。

なお、業務委託で参画や出向していたという場合、秘密保持の観点から実名は出さないほうが無難です。また、合併などにより入社時から企業名が変わったりした場合は、旧社名(現社名)といったような書き方をするのが一般的です。

point!

  • GitHubに公開する場合
  • この記事をお読みの方で、GitHubにアカウントを持っている方は多いかと思います。その場合、GitHubに職務経歴書をおくのもオススメです。見せ方は自由ですが、GitHubにおく場合、マークダウン記法で記してあると見やすいでしょう。
  • GitHubを活用するのにはいくつか利点がありますが、最大のメリットはWebにあがっていることで必要なときにさっと取り出せることです。また、勉強会などでエンジニア同士が集まったときに、職務経歴書を見せられるというのは大きなメリットとなることでしょう。
  • なお、GitHubに職務経歴書を上げておくと、採用側から声がかかったりすることもあるようですので、スキルに自信のある方はやってみてもよいかもしれません。

Web系エンジニアの職務経歴の書き方のポイント

開発言語やフレームワークなどを明記する

開発言語やフレームワークについては、プログラマだけではなく、運用やシステムエンジニア、プロジェクトマネージャーとして携わった案件でも書きましょう。

開発言語・フレームワークのバージョン

開発言語については、メジャーバージョンがどれだったかを書いてください。例えば、PHPひとつ取っても、PHP5と7では様々な違いがあります。フレームワークも同様で、CakePHP1と4では書き方の作法、できることなどがいろいろと異なります。

どのバージョンを使っていたかの記載がないと、採用側にとっては採用するための、また面接するための材料が足りず、不利に働くかもしれません。それどころか、応募者はバージョンを意識していないのではないか?とマイナスに見られてしまう可能性すらあります。

正確な言葉を使う

開発言語や環境を記すときは、できるだけ正確な用語を使うことを意識します。

例えば、
(誤)vue.js => (正) Vue.js
(誤)symphony => (正) Symfony
(誤)amazon r53 => (正) Amazon Route 53
など。

公式サイトをチェックして、正しい言葉を確認してください。

特に、システムエンジニアやプロジェクトマネージャーといった上流工程の仕事をする場合、ドキュメント作成の工程時に、表記間違えや表記ゆれがあるとクライアントに指摘されることがあります。そういう意味でもこれらの職種への転職を考えられている方は気をつけることが大切です。

表記が多少間違っていてもどのようなことを伝えたいかはわかりますが、せっかく良い内容の職務経歴書を作っても、表記間違えや表記ゆれがあると印象を悪くする恐れがあります。細かいことですがよく見直すようにしてください。

プロジェクトの内容や担当した役割を明確にする

携わった業務について、プロジェクト単位で記してください。このときに、期間・プロジェクト・職務内容・規模・対象・OS/言語/DB・人数を表にして記すとわかりやすいでしょう。以下で一つずつ解説します。

期間 参画した期間を年・月単位で示します。
プロジェクト 一言二言で記せる程度で記します。(例:Webサイト改修 (GDPR対応プロジェクト) など)
職務内容 プロジェクトの中で行った職務・業務を記します。(例:GDPR概要学習・改修ページ洗い出し、作業スケジュール選定・画面ワイヤーフレーム作成 など)
規模 データや案件規模(金額)など、書ける範囲内で記しておきましょう。
対象 エンドユーザー向けシステムか、社内オペレータ向けかなど、誰が使うシステム・サービスか記します。
OS/言語/DB 開発するにあたって使用した、OS・プログラム言語・データベースを記してください。
人数 プロジェクトに関わった人数と、そのプロジェクトでの立ち位置を書いてください。なお、チームの中でプロジェクトマネージャーのみならず、プログラマーリーダーなどをやられていた場合は、(リーダー)などといった形で記しておくとアピールにつながります。

Webサイトの更新や運用、サポートチームからの問合せ対応といった、メインプロジェクトと並行で進行する業務についても掲載してください。実際、新規プロジェクトを抱えながら、定常業務として別の業務を行ったというのは、非常にプラスのポイントになります。 また、技術的負債を減らすための活動や、社内学習会を運営したといった、直接的に業務に関わらない実績がある場合も、積極的にアピールするとよいでしょう。

自分の強みや工夫している点をアピールする

強みや工夫を職務経歴書(スキルシート)のPRとして記すというのはよく言われることだと思いますが、そのためにはいくつかステップを踏みましょう。

1.自分の強みは何か?を考える

自分の強み……とよく言われることがあるかと思いますが、自分の何が強いのか、案外わかっていないものです。

一緒に働いた仲間などに、自分のことをどうみられているかを聞いたり、職務経歴書をみてもらう機会を作ったりしてみるのもよいでしょう。

2.強みの裏付けとなる論拠を用意する

次に、前段で記した「強み」をどうやって手にいれたのか?を考えてみてください。

おすすめしたいのは、「失敗から学んだこと」です。

新卒からの応募でない限り、どこかで勤務されたことはあるかと思いますが、そのときに一度や二度、仕事で失敗したことがあるかと思います。そのときに、自分は何に気づいて、どうやってリカバリーしたか、そして今はどう気をつけているかを思い出して記すと、その強みの理由付けとしては効果的になります。

3.その強みが、応募先とマッチしているか?考える

一度、応募先の面接官になった気持ちで、その強みをもった人を採りたいと思うかどうかを考えてみるとよいでしょう。

4.自分の実績をPRしやすい形式でまとめる

あなたの実績をPRするには、具体的に、何の業務・プロジェクトを行っていたか、採用側の募集内容を把握したうえで、解像度をあげて書いてください。

例えば、「Webサイト改修」よりも「オペレータ向けWebサイト管理画面改修」や「電気通信事業者法対応のためのエンドユーザー向けWebサイト画面改修」のほうが何をやっていたか、誰がターゲットだったかが想像しやすくありませんか?

もし、実績を文章でまとめたものが長くなりそうな場合は、「ポートフォリオ」を用意するのも手です。

あなたが採用側に立つと想像してみて、どのような内容が書いてあるとスキルや経験についてイメージをふくらませやすいかを想像しながら作成してみてください。

(関連リンク:Webエンジニア転職で必要な5つの準備!面接では何を見られている?

point!

  • 秘密保持契約には注意を!
  • 所属していた企業で秘密保持契約を結んでいた場合、クライアントの企業名やWebサービス名を表記するのは避けたほうがよいでしょう。この場合、「大手通信キャリア バックヤードシステム新規開発」や「大手新聞社向け新規情報配信Webサービス開発」といったような業種や規模感が想像できるような書き方にしておくのが無難です。

企業が職務経歴書から見ていること

採用側は、職務経歴書(スキルシート)から、候補者の実績やスキルのレベルを推しはかります。ただし採用側、特に現場の人間が職務経歴書(スキルシート)に目を通す場合、じっくり見てもらえる時間はあまりないというのが現実です。ですので、繰り返しになりますが、あなたの実績をより伝わるような内容にすることを意識しながら作成することが大切です。

また、あなたがPRしたい内容が、相手が一緒に働きたい!と思えるものとマッチしているか想像してみてください。

特に、複数社経験してきたり、いろいろなプロジェクトを経験してくると、職務経歴書(スキルシート)のプロジェクトを羅列しがちになってしまいます。これだと、あなたの良さが伝わりにくくなってしまうかもしれません。

ですので、アピールする実績に濃淡をつけて伝えることを意識するようにしましょう。

また、企業は、候補者の職務経歴書(スキルシート)から、スキルはもちろんのこと、その人の人柄や性格なども見ています。なぜなら、書き方によって、丁寧か雑か、情報を過不足なく伝えようとしているかなど、その人の人柄などが見て取れるからです。

職務経歴書(スキルシート)が、あなたの第一印象となることを意識して作成してくださいね。

萬徳 邦尚 さん

システムエンジニア 兼 プロジェクトマネージャ

萬徳 邦尚 さん

職務経歴書を受け取ってもらえなくても心配無用
「紙に印刷して持ち込んだ職務経歴書(スキルシート)を面接官に受け取ってもらえなかった」と言って落胆した応募者がいたという話を聞いたことがあります。
企業側の事情としては、個人情報が記載された職務経歴書(スキルシート)用紙を受け取ると、不要となったあとの廃棄処理の問題や紛失のリスクなど、個人情報の取り扱いの面で煩雑な部分があるのです。そのため、応募資料をデータでもっている場合は受け取らないということがままあります。
こういった事情があるため、面接時に職務経歴書(スキルシート)の紙を渡そうとして断られたといっても、「落ちた……」と落ち込むことはありませんので、安心してくださいね。

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職務経歴書(スキルシート)はあなたを勝手にプレゼンする資料

紙(データも)は勝手に出回るとよくいわれます。

どういうことかというと、面接で喋った言葉はその場限りで消えますし、そこにいる相手にしか届きませんが、紙やデータの資料というのは、送った先で、誰にどう見られるかわからないということです。色々な人に回覧されていることもあります。

あなたのスキルがその部署では合わなかったとしても、他の部署やチームでマッチしそうな場合は、職務経歴書(スキルシート)をそれらへ展開されることもあります。その結果、面接から採用となったといった事例も珍しくありません。

ですので、面接で自分をしっかり伝えれば職務経歴書(スキルシート)は適当でも大丈夫などとは思わないで、職務経歴書(スキルシート)の作成に力を注ぐことをおすすめします。

良い職務経歴書(スキルシート)を作ると一生モノの宝になります。是非、時間をかけてしっかり作成してください。

ライタープロフィール


萬徳 邦尚さん

システムエンジニア 兼 プロジェクトマネージャ
萬徳 邦尚 さん

新卒にてエンタメ企業のWebサイト作成に携わる。その後、大手新聞社やインターネットプロバイダのWebサービス設計・システム開発などに従事。現在は、小~中規模の開発を中心に、コーディングから設計、プロジェクトマネージメントなどをマルチにこなす。
また、フランスで生活していた経験をもとに、翻訳マネージメントや多言語サイトの開発も得意とする。2021年より株式会社オフィス・ヴァンクール代表取締役に就任。

※この記事の情報は2022年04月13日時点のものです。

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