先輩UIデザイナーたちのホンネが聞ける!キャリアトークイベント
〜Designers’ Career Cafe〜
5月30日(土)14:00より、「先輩UIデザイナーたちのホンネが聞ける!キャリアトークイベント〜Designers’ Career Cafe〜」を開催しました。
求められるスキルが日々変容し、キャリアも多岐に渡るWebデザイナー。
だからこそ、自分にはどんな働き方が合っているのだろうか、どんなことを身に付けておくとよいのだろうか、と悩まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、ウェブスタッフ経由でのご就業実績のある二人の先輩をゲストに招き、トークセッションを開催。Web業界で活躍している先輩たちのこれまでのキャリアや、デザイナーとしてのスキルアップの方法、これからのキャリア構想など、”ホンネ”を探りました。
普段なかなか耳にすることのない、同業界の先輩たちのリアルな経験談や、参加者からの質問が多く飛び交った「Q&A」も必見です!
イベント内でのお話をピックアップしてグラフィックレコーディング(※)に挑戦してみました。
詳しくは、ぜひ本文をチェックしてみてください。
※グラフィックレコーディング…会議などにおいて議論を紙やホワイトボードに可視化して記録する方法
目次
1.ゲストプロフィール

細田さん(以下、細田)
UIデザイナー・フロントエンドエンジニア
Web業界歴16年。Webデザイナーとして複数社での派遣就業を経てフリーランスに転向。現在は株式会社ドワンゴにてUIデザイナーとして正社員で就業中。
HTML・CSSにとどまらずJavaScriptはTypeScript / Vue / Reactまで触り、開発~運用を担当。「UIデザイナー」×「フロントエンドエンジニア」の軸でキャリアを歩む。

嶋村さん(以下、嶋村)
UI/UXデザイナー
Web業界未経験でデザイン会社にてアルバイトとして就業した後、子供服のECサイト担当としてWebデザイナーとしてのキャリアをスタート。ECの運営全般やLP作成、素材作成を担当し、チームリーダーを経験。
しばらくフリーランスとして活動した後、改めて組織に属して事業成長に携わりたいとの思いから昨年再び正社員として就業を開始。現在は株式会社ネクストビートにてUI/UXデザイナーとして自社プロダクトのデザインを主として担当。
2.キャリア編
ここからは、イベント中のトーク内容をピックアップしてご紹介します。
Q.「今のお仕事に就いた理由」を教えてください。

細田さん
フロントエンドに関わることが増えていた中で、独学で技術の変化にキャッチアップしていくことの限界を感じた、というのが一つですね。あとは成り行きというのが正直なところ。ドワンゴには派遣社員として就業していたことがあり、フリーランスのころにも取引があったんです。その流れで社員として加わることになりました。今「フロントエンドエンジニアよりのUIデザイナー」という感じで仕事をしているのは、ドワンゴでエンジニアに囲まれる環境にいたからこそですね。

嶋村さん
わたしは直近4年間はフリーランスとして活動し、収入面では満足していたものの、業界の変化のスピードに置いていかれるという危機感がありました。そこで、一度組織に戻って、社内にデザイナーがいる環境で働きたいという想いから、今の会社で正社員として働くことに決めました。これからは「Webデザイナー」だけじゃ通用しなくなるんじゃないかと思うので、UI/UXデザインをもっと追究できるところを探しました。
Q.「お仕事をするうえで意識していること」は何ですか?

嶋村さん
デザインのご要望を受けたときに、そのご要望の奥に潜む「求めている結果」へ向けたアプローチを取ること。これはクライアントワークでも事業会社でも同じだと思います。相手と同じ視点に立ってゴールを目指し、その結果に到達させるために、デザイナーとしてどんな設計ができるのか、どういう価値を提示できるのか、を考えるようにしています。
Q.「今後のキャリア構想」は?

細田さん
正直なところ、「こちらが聞きたい」(笑)。というのも、Web業界では、2000年代前半に仕事を始めた僕たちがいわゆる「第1世代」にあたるんじゃないかと思うんです。なので先行者がほとんどいなくて、モデルケースが少ない。
同世代だとマネージャーになる人も出てくるけれど、自分はきっとプレイヤー寄りでいく方がよいなと思っています。できるところまでは現役で頑張ったら、そのあとは「教える」方に回れるとよいのかな。スポーツチームでたとえると、「監督」よりも「コーチ」、という立場が近いかなと思います。
あとは、これまで周りの人や環境に合わせて進んできているので、最終的には落ち着くところに落ち着くかな、と。なので、今の時点で明確なキャリアパスを描いているわけではないです。

嶋村さん
やっぱり、ロールモデルがいない、というのは難しいですよね。年齢・経験を考えると、会社に属していて求められるのはやはりマネージャー的な役割。手も動かしていきたいですが、これまで培ってきた知見はしっかり若い世代に受け継いであげられるようになりたいなと思っています。

細田さん
一方で、比較的新しい業界だからこそ、業界内では「この年齢だからこうあるべき」といった固定概念はあまりないのは良いですよね。ある程度の年齢を重ねていても、プレイヤーとして突出していればプレイヤーとして活躍するチャンスはあるんじゃないか、とも思います。
Q.「転職を成功させるコツ」はありますか?

嶋村さん
UI/UXデザイナーを目指すなら、ポートフォリオには成果物だけでなく、その前段階である「設計」の部分や「ワイヤーフレーム」も盛り込むようにすること。実際に面接でも数社から確認がありました。
また、チームでデザインをする会社では、コンポーネントの考え方について理解しているか、デザインシステムの構築経験はあるか、なども聞かれたことがありますね。これまで個人での制作が多かった私は、足りてなかったなと思ったところでした。ぜひ反面教師としてください!(笑)
3.スキルアップ編
Q.「スキルアップのためにしたこと」について教えてください。

嶋村さん
デザインは引き出しの多さがとにかく重要だと思うんです。情報を収集するだけでなく、良いUIだといわれているサイトを集めて分析することを繰り返し、地道に自分の引き出しを増やしていっています。
最初は完全に独学だったので、セミナーに参加したり、他社のサイトなどを参考にしながらフォントや余白の感覚を勉強したりしていました。

細田さん
あとは「とにかく何か作る」こと、ですかね。アウトプットしてこそインプットの価値があるんだろうなと思っています。何かを作ると、あそこをああしていればよかった、といったことが当然出てくると思います。そうした「やってしまった感」の積み重ねこそが、成長の糧なんじゃないかと思うんですよね。
参加者の声
UIデザイナーという職種がどのような考え方をされているのか、また、具体的な業務内容を知ることができて良かったです。Webデザイナーという仕事が広範囲になってきている中、自らの適正から進む道を選択できるということも分かったので、今後に生かしていきたいと思います。
職種に関する疑問がとにかく多かったため、どのトピックもとても新鮮でした。なにより派遣やフリーランスなどを経たあとのその先の人生が見えるというのは、現在派遣で就業している自分から見た大きな道標になりました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!
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大変興味深いお話が聞けました。転職に向けて不安がありましたが、実際にUIデザイナーとしてお仕事されている方も、明確な指針のない中で努力されてきたのだと知り、自分も失敗を恐れず挑戦したいと思えました。