コロナ禍で注目される製薬業界。最近ではDXが進んでいることも話題となっています。その製薬業界のDXの一翼を担うのが、アメリカ発のマーケティング支援ツール「Veeva(ヴィーヴァ)」です。
今回は、Veeva CLMコンテンツ制作パートナー国内第1号として、Veevaコンテンツの運用・制作を行うビッグエムズワイ Veevaサービス事業本部の芦野さまに、事業内容や業務の進め方、働く魅力について伺いました。
―― ビッグエムズワイはどのようなサービスを提供する会社ですか?
ビッグエムズワイは、医療・製薬系デジタルコンテンツの制作を行う会社です。いわば、医療・製薬業界特化の制作会社ですね。
具体的には、医療・製薬系の映像制作・ライブ配信・Web制作などを行っています。なかでも特徴的なのが、「Veeva」という製薬会社向けのマーケティング支援サービスに関する運用・制作です。
私たちVeevaサービス事業本部では、このVeevaの運用・制作を担当しています。
―― Veevaとは、どんなサービスなのですか?
Veevaは、製薬会社向けのマーケティング支援ツールです。
たとえば、製薬会社の営業の方が医師に新たな薬について説明しに行くとします。そのときに、医師がどんな資料を何分見たか、どんな反応だったかといった情報をデータとして取得します。そのデータを集積し、そこから戦略を立てて、実際のコンテンツに反映していくのです。
Veevaはもともとはアメリカのサービスで、日本では2011年に外資系製薬会社で初めて導入されました。以前はVeevaを利用しているのは外資系企業が中心でしたが、現在は日本の製薬会社も多く利用しており、製薬業界でスタンダードなツールになりつつあります。
―― Veevaサービス事業本部では、どのような業務を行っていますか?
Veevaのコンテンツはすべて、iPad上で閲覧されます。たとえば、薬の情報をコンテンツとして用意しておくことで、製薬会社の営業の方は、パンフレットのかわりにiPadを使って、医師に薬について説明できるのです。
Veevaサービス事業本部では、それぞれの製薬会社のニーズにあわせて、このiPadコンテンツの制作と運営を行っています。
また、Veevaの機能のひとつとして、顧客管理システムと連動したEmail配信システムがあります。こちらのHTMLメールテンプレートやバナーの作成、管理システムの運用も私たちの担当する仕事です。
―― Veevaに特化して制作されているということで、医療などの専門的な知識を持った方が多いのでしょうか?
いいえ。Veevaが製薬会社向けのサービスということで、よく「医療系の知識が必要なのでは?」とご質問いただくこともあるのですが、今いるメンバーも医療系の知識がない状態で入社した人ばかりです。またマーケティングツールの知識も、入社段階から持っている人はほとんどいませんね。
確かに、Veevaに特化していることで、扱う商材が医薬品に限定されること、WebサイトではなくiPadコンテンツとEmailに特化した制作を行っていることが、私たちの事業の特徴です。
ただ、クライアントからの依頼に対してディレクターが対応し、制作者はディレクターの指示を受けて制作を進める…といった基本的な業務の流れは、一般的な制作会社とほとんど変わらないと思います。
―― 医薬品特化だからこその大変な部分はありますか?
新薬が出るタイミングに合わせたコンテンツの制作でしょうか。だいたい新薬が出る2〜3ヶ月前には依頼をいただくのですが、実際に承認されるタイミングは厚生労働省の審査次第なので、依頼してくださった製薬会社さんでも分かりません。
承認日にコンテンツをすぐに使える状態にするために準備を進めますが、承認日が1週間・2週間…と延びて、延びた結果、承認日の直前に内容が変更になってバタバタ…ということも珍しくありません。薬の承認日直前だけは、どうしても大変ですね。
―― 逆に、Veevaを扱うからこその魅力はどんな点でしょうか?
技術とコンテンツの工夫で問題を解決していけるところです。
Veevaは世界の医薬業界で最もシェアが高いサービスであり、いまやスタンダードとなりつつあります。そして、日本を含む世界の製薬メーカーがマーケティングを行う上で抱えるさまざまな課題を解決するために、盛んに機能の追加や改善が行われています。
他方、日本の医薬業界というのは、ある種ガラパゴスな部分もあり、また会社ごとに細かなニーズが異なったり、急な要請が発生するケースも少なくありません。しかしそのような場合であっても、Veevaがコンテンツ開発者向けに提供しているAPIやJavaScriptライブラリをはじめとした、機能拡張を助ける手法とウェブ技術を組み合わせる創意工夫で、スマートにお客様の課題を解決できるのが、開発者としてVeevaに魅力を感じる部分ですね。
―― ビッグエムズワイのみなさんの働き方について教えてください。
コロナ禍になり、現在は原則フルリモート勤務です。新しく入社された方は業務に慣れるまでの2週間〜1ヶ月程度の間は出社していただきますが、その後はリモートワークをしていただいています。リモートワーク手当も支給されます。
また、各自のスキルに応じて業務を振り分けているため、残業が発生することもほとんどありません。時間外のイレギュラーな対応が必要なのは、新薬が出るタイミングのリリースのときくらいですね。
―― リモートワークの中で、業務のやり取りはどのようにされていますか?
ディレクターと制作者間、制作の作業者間のやり取りは、基本的には、Jiraというタスク管理ツールを使っています。リアルタイムでのやり取りはSlackです。担当のメーカーごとにチャネルを作っていて、基本的にはメンバー全員に見える形でやり取りするようにしています。そのほか、必要があればチャットやオンラインミーティングなども活用していますね。
社内での情報を共有するために使っているのは、Confluenceというサービスです。業務マニュアルや、事故・ヒヤリ・ハットが起きたときの情報などは、Confluenceに蓄積するようにしています。 リモート体制になった当初は心配もしましたが、制作については、むしろ出社していたころよりもパフォーマンスが良いくらいですね。
―― 現在Veeva事業サービス本部では、どのような人を募集していますか?
クライアントとのやり取りを担うディレクターと、開発を担うフロントエンドエンジニアを募集しています。Veeva事業サービス本部の業績は、右肩上がりで成長を続けています。その成長を支える人材にご入社いただきたいですね。
―― ディレクターはどのような仕事を担当しますか?
製薬会社または代理店から依頼がくると、まずはディレクターが要件定義や見積もりを行います。ここで契約となると、制作担当者に制作の指示をしていただく形です。
規模は小さいもののスピードと正確性が求められるような案件を担当するディレクター、新たな機能の開発に携わるディレクター、時間のかかる高度な案件を中心にアサインされるディレクターなど、役割はさまざまです。その方の成長に合わせて、お任せする案件の質も変わっていきます。
入社したら、まずは進行管理業務からスタートしていただくというケースが一般的です。その方のスキルやタイプに応じて、アサインする案件を調整しています。
―― どんな方がディレクターとして活躍できそうですか?
日々の仕事をこなす中にやりがいを見つけられる方、地道な仕事の中でも工夫していける方が合うのではないかと思います。
というのも、ビッグエムズワイで扱う商材は医薬品のため、ビジュアル的な華やかさはありませんし、通常のWebサイトと違いクローズドなコンテンツなのでリリース後の反響がわかりづらい部分もあるんです。
ただ、医薬品の情報をわかりやすく医師に伝えることで、その先の患者さんの利益にもつながるので、非常に社会的意義の大きな仕事です。そのことを理解したうえで、クライアントと良い関係を築きながら、効率的に仕事をしていくことに楽しみを見つけられる人だとご活躍いただけるのではないでしょうか。
―― フロントエンドエンジニアはどのような仕事を担当しますか?
コンテンツの通常の実装は、制作担当者が行います。エンジニアが担当するのは、Veevaから提供されたライブラリを使用したVeeva内の機能の連携や、顧客管理システムの中に蓄積されたデータを活用した表現などです。
たとえば、製薬会社の営業の方が医師にコンテンツを見せたときに、どのような反応があったかというデータをグラフィカルにまとめることで、営業活動の参考にすることができるんです。そのほか、コンテンツ内にアンケート機能を組み込むといったこともありますね。
コンテンツを表示するデバイスがiPadのみなので、JavaScriptやCSSの新たな機能を早い段階で試せるのは楽しい部分ですね。最近はVue.js、Reactなど、JavaScriptのフレームワークを使って制作することも増えているので、技術を色々と試してみたい方には面白い環境なのではないかと思います。
―― フロントエンドエンジニアとして活かせるスキル、学べるスキルは何ですか?
Veevaというサービスは、ある種のデータベースのような側面を持っているため、サーバーサイドでデータベースを扱った経験がある方だと業務をスムーズに進められると思います。
学べるスキルとしては、マーケティングに関連する部分でしょうか。Veevaはマーケティング支援ツールの一部なので、その中のデータ構造を知っていくうちに、自然とデータの意味を読み解くようなスキルは身につくと思います。
―― どんな人に入社して欲しいですか?
自分で課題を見つけて動けるような、課題解決能力の高い人にきていただきたいと思っています。現在のビッグエムズワイには安定志向な方も多いのですが、そういう方ばかりだと新たなことへの取組みが鈍くなってしまいます。周囲の人と協調しながらも、自ら動けるようなバイタリティのある方に来ていただけると嬉しいです。
また、会社が急成長している関係で、担当する取引先が変わったり、組織変更により一緒に働くメンバーが変わったりするなど、環境の変化が激しい面があります。こういった環境の変化を楽しめる方だと、ストレスなく働いていただけるのではないでしょうか。
―― ビッグエムズワイは、今後どのようなビジネスを展開していく予定ですか?
これまでビッグエムズワイでは、Veevaのコンテンツ制作や映像制作など、それぞれ単独のサービスとしてクライアントに提供してきました。
しかしクライアントが求めているのは、営業ツールとしてVeevaを活用することだけでなく、さまざまなチャネルを組み合わせて営業活動を成功させていくことのはずです。その中には、LINEのようなチャットツールの活用もあるでしょうし、オンラインでの説明会や講演会、面談なども含まれるでしょう。そういったものを技術のコンビネーションでいち早く開発し、クライアントに提供していかなければならないと感じています。
幸いビッグエムズワイには、映像制作やライブ配信を請け負う部署などもあります。これまでVeevaのコンテンツ制作で得た知識・経験と、社内の別の技術を組み合わせて新しいものを作っていくことで、他社との差別化をはかっていきたいですね。
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