コンサルタントコラム

新型コロナに関する企業向け助成金まとめ!従業員の休業補償のために国から受けられる補助は?

助成金

2020.05.01 公開 / 2020.05.31 最終更新

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、4月7日、政府による緊急事態宣言が発令されました。首都圏や関西を中心に、新型コロナ感染拡大防止のために学校が休校になったほか、イベントの開催中止、映画館や百貨店の休業などが決まり、個人の生活はもちろん、企業の営業活動にも大きな影響が出ています。

国や自治体は、新型コロナの影響を受ける企業に対して、助成金による支援を打ち出しました。ここでは、従業員の雇用を守るために厚生労働省から発表された3つの助成金について解説します。

新型コロナに関する国から企業に対する支援

4月30日現在、新型コロナの影響を受ける従業員の雇用を守るため、厚生労働省から企業に向けて、以下の3つの助成金が発表されています。

  • 雇用調整助成金の特例措置
  • 新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金
  • 働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の新型コロナウイルス感染症対策のための特例コース

そのほか、4月7日に公表された緊急経済対策には、資金繰りのための支援策や、企業活動を支援するための補助金、中小企業や個人事業主向けの給付金などが盛り込まれています。4月30日に2020年度補正予算案が成立し、5月からは経済産業省を中心とした補助が拡大する予定です。

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従業員を休業させる場合の助成金(雇用調整助成金)

雇用調整助成金とは、さまざまな経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、従業員を一時的に休業させたり、教育訓練や出向させたりすることにより、従業員の雇用を維持した場合に厚生労働省から助成されるものです。

今回の新型コロナウイルス感染症に関し、影響を受ける全職種の事業主に対し雇用調整助成金の特例措置が拡大されると政府から発表されました。さらに4月25日には、特例措置のさらなる拡充も表明されています。(ただし雇用調整助成金の特例措置のさらなる拡充について、厚生労働省による正式な発表はこれからの予定)

休業手当に対する助成率

企業が、企業の都合により従業員を休業させるときには、その人の平均賃金の60%の休業手当を支払うよう義務付けられています。新型コロナウイルス感染症特例措置により、国から企業に対し、休業手当の一部が助成されることになりました。助成率は以下の通りです。

  • 中小企業:4/5 (従業員の解雇等を行わない場合は9/10)
  • 大企業:2/3 (従業員の解雇等を行わない場合は3/4)

※1人1日あたりの上限8,330円
※休業時に教育訓練を行った場合は、中小企業は1人1日あたり2,400円、大企業は1,800円加算

緊急対応期間

2020年4月1日~6月30日

助成金を受けるための条件

新型コロナウイルス感染症特例措置では、すべての職種で条件を満たせば助成金を受けられることとなっています。現時点での主な条件は以下の通りです。

  • 新型コロナウイルス感染症の影響で、直近1ヶ月の生産指標が前年の5%以上低下していること
  • 雇用保険の適用事業主であること

新型コロナウイルスに感染した従業員を休業させる場合は?

新型コロナウイルスに感染した従業員を休ませる場合は、事業主の都合での休業に該当しないため、休業手当を支払う必要がなく、助成金の対象にはなりません。なお、健康保険組合に加入している方であれば、健康保険から傷病手当金の支給を受けることができます。

新型コロナウイルスへの感染が疑われる従業員を休業させる場合は?

咳や熱などがあり新型コロナウイルスへの感染が疑われる従業員の場合は、休業手当が必要なケースと不要なケースがあります。仕事の継続が可能な従業員を事業主の判断で休業させる場合には、事業主の都合での休業と判断され、休業手当を支払う必要があり、助成金の対象となります。一方従業員が自主的に休んだ場合には、通常の病欠と同様の扱いです。

POINT

従業員を休業させるときに休業手当が必要なケースとは?

労働基準法第26条では、「使用者の責に帰すべき事由による」休業の場合、休業期間中も事業主は従業員に対し平均賃金の60%以上の休業手当を支払うように定められています。ただし、不可抗力による休業の場合、支払義務はありません。

今回の緊急事態宣言による休業は、企業の都合による休業とはいえません。休業手当の支払い義務が生じるかどうか、現時点では厚生労働省の見解もあいまいな状況です。ただし在宅勤務が可能にも関わらず従業員を休業させる場合は、企業の都合による休業とみなされるため、休業手当の支払いが必要です。

参考:厚生労働省 雇用調整助成金
   厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)(令和2年4月28日時点版)
   厚生労働省 「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ雇用調整助成金の特例を拡充します」

小学校等に通う子どもの保護者の休職に関する助成金

新型コロナウイルス感染症対策により、多くの自治体が小学校・中学校などの休校を決定しました。しかし休校時の子どもの世話が必要なため、保護者が仕事を休まなければいけないケースが多く生じます。

そこで、臨時休校時の保護者の休職に伴う所得の減少を補うために、厚生労働省による事業者向けの助成金が創設されました。事業者が小学校等に通う子どもを持つ従業員に対し有給休暇を取得させた場合に、厚生労働省から助成が受けられます。

助成金額

有給休暇を取得した対象労働者に支払った賃金相当額(100%)

※1日あたりの上限8,330円
※助成金の支給上限である8,330円を超える場合であっても、従業員に年次有給休暇を取得したときと同額の支払いが必要。

対象期間

2020年2月27日~6月30日

対象者

下記の1または2の子どもの世話が必要となった従業員

  1. 新型コロナウイルス感染症に関する対応として臨時休業等をした小学校等に通う子ども
  2. 新型コロナウイルスに感染した子どもなど、小学校などを休む必要がある子ども

※小学校等には以下が該当する

  • 小学校、特別支援学校(障害のある子どもについては、中学校、高等学校を含む)
  • 放課後児童クラブ、放課後等デイサービス
  • 幼稚園、保育所、認定こども園、認可外保育施設、家庭的保育事業等、子どもの一時的な預かり等を行う事業、障害児の通所支援を行う施設等

※臨時休業等とは、 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために、小学校等が臨時休業した場合や、自治体や放課後児童クラブ、保育所等から利用を控えるよう依頼があった場合を指します。保護者の自主的な判断で子どもを休ませた場合は対象外です。

※新型コロナウイルスに感染した子どもなど、小学校などを休む必要がある子ども:

  • 新型コロナウイルスに感染した子ども
  • 新型コロナウィルスに感染したおそれのある子ども(発熱などの風邪症状、濃厚接触者)
  • 医療的ケアが日常的に必要な子ども、または新型コロナウイルスに感染した場合に重症化するリスクの高い基礎疾患などを有する子ども

助成金を受けるための条件

企業が厚生労働省から新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金を受けるためには、通常の年次有給休暇とは別に有給の休暇制度を設け、保護者が希望に応じて休暇を取得できる環境を整えることが必要です。

春休み期間中は助成の対象になる?

土日祝日や春休み期間中など、学校がもともと休みを予定していた日については、臨時休業の対象とならず、助成の対象とはなりません。ただし、春休み期間中に放課後児童クラブなどの利用を予定していた場合、本来であれば施設の利用が可能な日であれば助成金支給の対象です。

また、子どもが新型コロナウイルスに感染したときや、咳や熱などの風邪症状があり新型コロナウイルスに感染したおそれがあるときは、春休み期間中であっても助成の対象となります。

参考:厚生労働省 新型コロナ休暇支援

テレワークを新規導入する場合の厚生労働省からの助成金

新型コロナウイルス感染症対策として、国はテレワークを推奨しています。オフィスに集まる人を減らすことは、感染拡大のリスクを下げることにつながるからです。

企業活動にテレワークを導入するためには、通信機器の整備や就業規則の作成・変更が必要となります。しかしテレワークの環境整えるためにはコストがかかるため、中所企業にとては負担が大きいのも事実です。そこで、厚生労働省は新規にテレワークを導入する中小企業向けの支援策を打ち出しました。

なお、企業が派遣社員を受け入れている場合にも助成対象になること、パソコンやルーター等のレンタル・リースも対象になることが発表されています。

助成金額

テレワーク導入のためにかかった費用のうち支給対象となる経費の50%

※1企業当たりの上限額:100万円

助成の対象となる期間

2020年2月17日~5月31日

対象となる事業主

新型コロナウイルス感染症対策として新規(※)でテレワークを導入する、1と2の両方を満たす中小企業事業主

  1. 労働者災害補償保険の適用中小企業事業主であること
  2. 以下の条件を満たすこと
業種 資本金または出資額 常時雇用する従業員
小売業(飲食業を含む) 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
その他の業種 3億円以下 300人以下

※試行的に導入している事業主も対象

助成のための条件

以下の1と2を満たすこと

1.以下の取組みのうち1つ以上を実施すること

  • テレワーク用通信機器(※)の導入・運用
  • 就業規則・労使協定等の作成・変更
  • 労務管理担当者に対する研修
  • 労働者に対する研修、周知・啓発
  • 外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング 等

※パソコン、タブレット、スマートフォンのレンタルやリース費用は助成対象(5月31日までに利用し支払った分)
※シンクライアント端末(パソコン等)の購入費用は助成対象
※シンクライアント以外のパソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は助成の対象外

2.テレワークを実施した労働者が1人以上いること

※ただしテレワーク実施者のうち、少なくとも1人は直接雇用する労働者であることが必要

参考: 厚生労働省 新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコースの助成内容

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  • 採用活動の遅延や停滞
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執筆者

シニアコンサルタント 小川 シニアコンサルタント 小川

専門コンサルティング分野:組織・人事・事業開発
実務経歴:明治大学経営学部卒。これまで1,000社を超える大手ポータルサイト、制作会社の人材派遣、人材紹介、常駐型制作請負(業務委託)を手掛ける。現在は、人材派遣部門の統括管理兼責任者。

※この記事の内容は4月30日現在の情報に基づき作成したものです。助成のための要件などの詳細が変更される可能性があります。

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