コンサルタントコラム

採用戦略にマーケティング手法を取り入れよう!自社にマッチする人材を確保する方法とは?

人材採用

2021.01.26 公開 / 2021.01.26 最終更新

人材獲得競争が激しい昨今では、「優秀な人材をいかに確保するか」が多くの企業にとって深刻な課題となっています。特にエンジニアをはじめとするIT・Web業界の即戦力人材は、引く手あまたの状況が続いており、いざ人手が足りなくなってから採用活動をはじめても、自社にとって魅力的な人材はそう簡単には集まりません。

そこで注目を集めているのが、より効率的にターゲットにアプローチする「採用マーケティング」という方法です。基本的な考え方や企業にとってのメリット、具体的な手法について解説します。

採用マーケティングから人材紹介までウェブスタッフがサポート

ウェブスタッフは、IT・Web人材専門の人材エージェント。人材の紹介・派遣はもちろん、ターゲット人材に合わせた求人広告の掲載、求人説明会の実施など、御社に適した採用マーケティングの取組みを幅広く支援します。IT・Web人材の採用を検討されている企業さまは、お気軽にお問合せください。御社の採用活動をお手伝いします。

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採用マーケティングとは

採用ターゲットのニーズを基点とした採用活動

採用マーケティングとは、採用活動にマーケティングの考え方や手法を応用することをいいます。自社が採用したいと考えるターゲットをマーケティングにおける顧客のようにとらえ、「ターゲットが求めるものは何か」というニーズを基点として採用活動全体のプロセスを組み立てる方法です。

採用マーケティングでは、データを活用しながら自社の課題や求める人材の特徴を明確にした上で、ターゲットに向けて発信する内容やアプローチの方法を検討します。ターゲットに会社を知ってもらい、興味を持ってもらい、最終的に入社してもらうまでの流れを緻密に設計することにより、ミスマッチを減らし、より効率的に魅力的な人材を獲得することができるのです。

転職を積極的に検討していない「潜在層」も対象

従来は、転職サイトや人材紹介会社を利用して母集団を形成し、すでに転職を検討している人や実際に転職活動を進めている人など「顕在層」のみに企業がアプローチする方法が主流でした。一方、採用マーケティングでは、転職を積極的に検討していない人や具体的な行動に移していない人などの「潜在層」も対象になります。人材獲得競争が激しい昨今においては、ターゲットが「転職したい」と考える以前から自社に興味を持ってもらうことが非常に重要です。

人材を募集するタイミングになってから対策を打つのではなく、日頃からターゲットに魅力を感じてもらうためにどのような価値を形成していくのかを考え、中長期的な視点で施策を練る必要があります。

採用マーケティングが注目される背景

人材獲得競争の激化

少子高齢化の影響で人材不足となり、人材獲得競争は激しさを増しています。新型コロナウイルス拡大の影響で、2020年10月の有効求人倍率(季節調整値)は1.04倍と前年同月より0.54ポイント低下しましたが、専門的な技術が求められるエンジニア人材は依然として売り手市場です。クリエイターやデザイナーなどのIT・Web業界の人材もスキルが多様化しているため、優秀な人材をなかなか確保できない状況が続いています。

採用手法の多様化

競争が激しさを増すなか、採用手法も多様化しています。エンジニアをはじめとするIT・Web業界の人材は、各社のSNSや自社メディア、採用サイトなどさまざまなツールを利用して情報を収集しており、入社に至るルートも多岐にわたります。コミュニケーションの手段が広がり、誰でも簡単に情報を入手したり、企業や個人とコンタクトをとったりできる時代において、従来の画一的なアプローチ方法では限界があるといえるでしょう。

働く人の価値観の多様化

さらに、働く人の価値観も多様化しています。自己成長やワークライフバランスなど、職場環境に求める条件はさまざまです。人材が流動化し、転職活動のハードルが低くなっているため、常日頃から今後のキャリアを検討している人も多く、企業にとっては、ターゲットが実際に転職を検討しはじめたときにすぐに思い浮かべてもらえる存在であることが重要になってきます。

このような状況下で、魅力的な人材をより確実に、そして効率的に採用したい企業が増えているため、採用マーケティングに注目が集まっているのです。

採用戦略にマーケティング手法を取り入れるメリット

自社にマッチする人材からの応募が増える

採用マーケティングでは、自社にマッチするターゲットを最初に絞り込み、そのターゲットに特化した戦略を練ります。そのため、求めるターゲットの人物像に合致する人材からの応募が増え、自社にとって魅力的な人材を採用できる可能性が高まります。

採用コストを削減できる

自社にマッチする人材からの応募が増えることにより、応募段階のミスマッチや入社後のミスマッチによる退職が減少します。結果として、書類選考や採用面接に要する時間や、社員の退職後に新たな人材を獲得するためのコストの削減につながります。

自社の組織力が向上する

ターゲットに関心を持ってもらうためには、企業からの積極的な発信が必要です。経営層の方針や社員の働き方、仕事の面白さなどをSNSや各種メディアを通して発信し、自社への興味や理解を深めてもらうのです。これは同時に、社内報としての効果も発揮するため、社員にとっても会社や一緒に働く人の魅力を知る機会となります。

また、より優秀な人材を集めるために、自社の制度や仕組みそのものを新しく設計したり、組織の弱点を克服する施策を講じたりするケースもあるでしょう。こうした試みにより、結果的に会社全体の魅力や組織力が向上すれば、社内外を問わずファンを増やすことができます。

採用マーケティングの具体的な手法

1.自社を分析する

採用は、事業や組織を成長させるためのひとつの手段です。採用の戦略や施策を具体化するために、まずは自社を徹底的に分析し、経営上・事業上・組織上の強みと弱みを洗い出すことからはじめましょう。

たまたま空いた採用枠を埋めるというその場限りの考え方ではなく、中長期的な視点に立ち、自社を強くするためにどのような人材に対してどのようにアプローチしていくべきかを考えます。自社の課題を正しく認識し、採用の目的をはっきりさせることにより、求める人物像をより詳細にイメージできるようになります。

2.採用ターゲットを明確にする

自社を分析して採用の目的を設定したら、次は採用ターゲットの人物像を明確にします。目的を達成するためにはどのような人材が必要なのか、社内でしっかりと議論しましょう。ターゲットを限定し、明確に言語化することにより、社内のリソースを有効に活用し、採用活動全体を効率的に進めることができます。

人物像には、年齢や学歴、職歴といった履歴書からわかる情報だけでなく、具体的な能力やスキル、気質や性格、仕事に対するスタンスなど、さまざまな要素が含まれます。ミスマッチを防ぐため、能力と人物の両面から、自社にとって必要な人材の特徴を考えましょう

採用ターゲットを考える際には、マーケティングにおける「架空の典型的なターゲットユーザー」をさす「ペルソナ」を設定するのもおすすめです。性別・年齢・居住地・年収・家族構成・ライフスタイルなどを詳しく設定し、採用担当者と現場や、企業と人材エージェントの中で共有しておくと、より統一感のあるアプローチにつながります。

参考:https://www.webstaff.jp/biz/column/job_description/

3.ターゲットにあわせた訴求ポイントを洗い出す

ターゲットの人物像を明確にしたら、求める採用ターゲットに「この会社で働いてみたい」と思ってもらうことを第一目的として、自社の魅力として発信する内容を考えます。限定されたターゲットに対して「こういう人が活躍できる会社です」「この会社に入ればこんなメリットがあります」と訴求するポイントを具体的に打ち出しましょう。

事業の内容はもちろん、仕事の進め方や裁量の大きさ、有給取得率や女性の働きやすさ、スキルアップを支援する制度の有無、チームの雰囲気などさまざまな側面を考慮し、ターゲットに伝える内容に優先順位をつけていきます。

ターゲットが求める職場をイメージすると同時に、競合他社と比べたときにどのような魅力を感じてもらえるのか、自社独自の強みにも着目し、中心となる内容を決定しましょう。エンジニアやクリエイター、デザイナーなどWeb系の求人であれば、「トレンドのIT技術を使って開発に携われる」「有名なデザイナーと一緒に働ける」といったことも大きな強みになり得ます。

また、入社したいと思ってもらえる魅力ある環境を整備することも、採用戦略の一環です。社外に自信を持ってアピールできる制度やカルチャーを醸成し、発信を続けることで、他社と差別化され、人材獲得競争において優位に立つことができます。定期的に従業員にアンケートをとり満足度や要望を調査するなどして、普段から組織力を高める施策に取り組んでいきましょう。

【コンサルタントコラム】自社にマッチするIT・Web人材を集めるための求人票の書き方

自社にマッチする人材を集めるためには、求人票に記載する内容や文言の書き方が重要です。自社にマッチする人材を集めるための5つのコツと、求人票に掲載する項目ごとのポイントを例文を交えて解説します。

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4.アプローチ方法を選択する

ターゲットと伝える内容が明確になれば、あとは「どう伝えるか」です。オフライン・オンライン問わず、ターゲットの特徴や採用活動の段階に適したアプローチを選択します。どのようなチャネル(流入経路)を通じて自社の魅力やメッセージを伝え、応募から入社に至るまでにどのようなコミュニケーションを行ってターゲットを引きつけておくのか、全体像を設計し、具体的な施策に落とし込みましょう。

近年は、求人広告に加えて、SNSや媒体を通じて直接スカウトする「ダイレクトソーシング(リクルーティング)」や、社員やOB・OGの知人など個人のつながりを利用する「リファラル採用」、採用ブランディングを主目的としたPR活動もさかんに行われています。

多様化する採用の手法から取捨選択し、効果的に組み合わせることにより、求める人材に入社してもらえる確率が高まります。

Webスタッフの採用マーケティング支援

ウェブスタッフでは、IT・Web業界に精通したコンサルタントが御社の組織課題をヒアリングし、ターゲットの設定・訴求ポイントの洗い出しから、求職者へのアプローチまで幅広く採用マーケティングをサポートします。

ウェブスタッフの採用マーケティング

たとえば、求職者に対して以下のようなアプローチが可能です。

求人掲載(無料)

御社のターゲット人材に合わせた求人広告用文章を弊社ライターが作成し、求職者向けサイトに無料掲載。ターゲットに御社の事業や仕事の内容を認知してもらことが可能です。

企業担当者インタビューの掲載

求人内容からだけではわからない御社の魅力を伝えるため、企業担当者インタビューやオンライン求人説明会を実施。御社の認知を広めるとともに、ターゲットに興味と理解を深めてもらうことができます。

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オンライン求人説明会の実施

文章からだけでは伝わらない事業や業務の魅力を伝えるため、オンラインでの求人説明会を実施。ターゲットに興味と理解を深めます。

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ターゲット層への個別アプローチ

ターゲット層の求職者に対し、弊社のコンサルタントが個別にアプローチ。求職者が御社で働くことで得られる価値を伝えることで「入社したい」という気持ちを持ってもらいます。

カジュアル面談

通常の採用面接のほか、求職者と御社の採用担当者のカジュアル面談の設定が可能。求職者に御社で働く具体的なイメージを持ってもらえます。

求職者フォロー

担当コンサルタントが選考途中の求職者を個別フォロー。求職者の疑問や不安を取り除き、選考時のミスマッチを防ぎます。

上記のようなサポートにより、御社と求職者双方が納得できる形で最終決定に導きます。

>ご相談・お問い合わせはこちら

採用マーケティングに役立つ本

採用に強い会社は何をしているか ~52の事例から読み解く採用の原理原則

ダイヤモンド社/著:青田 努

魅力的な人材と「出会う」、選考で「見立てる」、内定辞退されずに「結ばれる」の3部構成で、採用担当者の悩みを解決するヒントをまとめた書籍です。3つのプロセスそれぞれについて、基本的な考え方や知識を解説するとともに、有名企業やベンチャー企業、地方の企業まで多岐にわたる会社の成功事例を紹介しています。

SNSやブログの運用、リファラルなど、近年注目される採用活動の施策にも幅広く言及しており、手元に一冊用意しておくと心強い内容です。

採用ブランディング完全版

WAVE出版/著:深澤 了

1000社以上の企業で実践され、採用が劇的に改善した「採用ブランディング」の方法を余すところなく解説した一冊です。求める人材を採用し会社に定着してもらうための採用戦略のコンセプトやフローの立て方、ペルソナの描き方など、採用成功の「21の法則」を紹介しています。効果的な採用サイトの作り方など、ツール制作の方法まで丁寧に解説しており、かゆいところまで手が届く充実した内容です。

母集団の質が低い、内定辞退が多い、社員の定着率が低いといった悩みを抱える採用担当者や経営者にとって必読の書といえるでしょう。

ウェブスタッフは御社の採用マーケティングをサポート

ウェブスタッフでは、優秀な人材を採用したい企業さまの採用マーケティングを支援しています。

  1. 自社の課題や採用の目的に即したターゲットの洗い出し
  2. ターゲットにとって魅力的な訴求内容を反映した求人票の作成
  3. ターゲットとなる求職者向けの求人説明会の開催

など、御社にとって最適なアプローチ方法をご提案・実施いたします。 お気軽にご相談ください。

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執筆者

シニアコンサルタント 石川 シニアコンサルタント 石川

専門コンサルティング分野:経営・組織・人事
実務経歴:東洋大学経済学部卒。1,500を超える新規事業プロジェクトの組織コンサルティング、及び、スタートアップ、ベンチャーなどの人事戦略を支援。現在は、人材紹介部門の統括管理兼責任者。

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